仮想通貨のICOがよく「下手な宝くじより当たる」みたいな文脈で敷居を下げつつ宣伝されているので、仮想通貨と宝くじの還元率(利益率)やコストを比べてみました。
厳密な比較ではない点をご了承ください。
もくじ
前提 〜人は何故仮想通貨・宝くじを買うのか?〜
仮想通貨投資と宝くじの購入の動機を本源需要と派生需要の2つに分けて考えてみる。
本源需要(行為そのものに対する需要 例:SLやトロッコ)
※例が分かりづらかったらすみません。
SLやトロッコは純粋にそれに乗ること自体が目的ですよね?
おとこのこ
おとこのこ
両者に特有のもの、もしくは射幸心をくすぐられたいという共通の感覚の2パターンあると思います。
いずれにせよ優劣をつけるのが困難でここでは後者の派生需要を中心に見ていきます。
派生需要(行為に付随する効果への需要 例:通勤列車)
※例が(ry) 通勤列車に乗る動機は、乗車そのものではなく移動のはずです。
外国人観光客とかなら乗ること自体が目的の人がいるかもしれませんが。
おんなのこ
(仮想通貨)投機・宝くじ購入の両者に共通するのはこれではないでしょうか?
ギャンブルの派生需要であり、人々をギャンブルに向かわせるその最大の動機がこの「楽して お金欲しい!!」だと思います。
今回はこちらについて仮想通貨投機と宝くじを比較することができると考え、比較してみます。
(※なお、ギャンブルが絶対悪だとは考えていません。
ただ、あまりに投資家が不利な「ギャンブル」(そう「ギャンブル」。仮想通貨市場をその危険さゆえ敢えて「ギャンブル」と呼ぼう)
には警鐘を鳴らす必要があります)
前提② 仮想通貨・宝くじ間の絶対優位の条件
さて、仮想通貨と宝くじをどう比較すればいいのでしょうか。つまり、絶対優位の条件をどう設定すればいいのでしょうか。
「楽して」
「お金欲しい!!」
2つの観点から検討していきます。まずはわかりやすい「お金」から。
「お金」:仮想通貨と宝くじはどちらが稼げる?
これは控除率・還元率を用いれば簡単だ。
(※控除率とは、インプット→アプトプットの間で胴元に取られるお金の割合です。
平均的に100円投入して70円返ってくるなら控除率30%です。)
宝くじ
宝くじの控除率は55%だそうです。
10000円分買ったら平均して4500円返ってくる計算です。
なので還元率にして45%くらいです。
仮想通貨
仮想通貨に胴元は存在しないため、市場全体の価格変動でインプットアウトプット間の差を測りたいです。
時価総額から投資家利益を推測します(市場には平均的な一人のプレイヤーのみがいると超ざっくり仮定しています、やり方おかしかったらご指摘ください)
まず、仮想通貨市場の時価総額の変化を記します(数値は概算です)
2017年上半期:(1/1)170億ドル→(6/30)1000億ドル
2017年下半期:(7/1)1000億ドル→(12/31)5600億ドル
2018年:(1/1)5600億ドル→(6/24)2500億ドル
仮想通貨市場の総額はこのように変化しました。市場の平均的なプレイヤーの還元率を以下に記します。
2017年上半期:500%
2017年下半期:460%
2018年:45%
2017年においては圧倒的に仮想通貨が優勢でしたし、2018年についても一応仮想通貨は市場全体で見れば宝くじと均衡を保っていることがわかりました
なお、ビットコインや主要アルトコインの激しい値下がりに対して時価総額全体が-2倍程度ですんでいるのは、多様な草コインが出現し投機マネーがそちらに集中したのが大きいと思われます。
2018年下半期、仮想通貨市場の還元率は?
2018年上半期の還元率は45%でしたがこれは一過性の数字に過ぎません。さて、下半期はいかがでしょうか。
2018年の仮想通貨市場をバブルの終わりと見るかどうかは人それぞれです。しかし私は残念ながら今から億万長者にはなれないと思います。
2017年のような高すぎる成長率はもう来ないでしょう。
「プロ」の存在
宝くじにはプロがいません。フラットです。
しかし仮想通貨は単純な数値以上に一般の投資家が勝ちづらくなっています。
詳細は↓の記事にまとめています。

簡単に言えば、インサイダーや取引所、AI・大口のやりたい放題に仮想通貨個人投資家は全く無力です。
仮想通貨の購入は投資ではなく投機ですし、それも部の悪い投機です。
「楽」:機会費用
機会費用とは簡単に言えば「それをしていなかった時に稼げたお金」のことです。タイムイズマネーです。
仮想通貨について頭を悩ませている時間は、投資家にとってかけがえのない時間ではありませんか?
通貨情報を調べ、チャートを確認、心理的負担も立派なコストです。
宝くじはその点購入さえすれば終わりなので機会費用はほぼありません。
宝くじなら負けてもお金が日本社会で使われる
仮想通貨で負けたお金は中国人の貯蓄になってしまいます。そのお金が社会を幸せにすることはほぼありません。
でも、宝くじで負けたお金は確実に日本国内の公共事業や宝くじに携わる人への人件費として還元されます。
この点が個人的には大きく、仮想通貨よりは宝くじをやってほしいです。
【投資】仮想通貨投機・宝くじ以外のギャンブルのススメ【ギャンブル】
書いていて思ったのですが、仮想通貨と宝くじを本質的にギャンブルとして同一にして切り捨てるのは早計だったかもしれません。
仮想通貨は自己効力感といいますか。自分で決めてる。操ってる!感が一応あるのがいいのだと思います。実態が勧誘者の半ば洗脳だとしても。
宝くじではそこの部分を補完できません。
というわけで、仮想通貨に変わる健全ギャンブルを探してみました。
書き出したら長くなってしまったので別記事にまとめます。

(結論:麻雀おすすめ。)
結論
色々と適当推論で断言はできませんが、単純に還元率だけで見れば仮想通貨も宝くじも同じくらいでした。
正直仮想通貨投資はもっと酷いと思ってました。主要ICOが軒並み失敗していたので。すみません。主要なICOだけに限って見ると、とんでもない還元率になりそうだとは思うのですが。ノアコイン、スピンドル、ヒーロー、ウィズコインとか。ただ、通貨の抽出は線引きが難しく実行はしませんでした。
ここでは結論を出さず皆さんの感覚に委ねたいと思います。
(仮想通貨市場についての)雑感
時価総額だけ見ると2018年も仮想通貨市場にまだまだマネーが残っていることがわかります。
ただこれはICOや中国製取引所トークンとかが、市場のマネーをおいしく掻っ攫っているだけな気がします。ビットコインのドミナンスが低下し草コインが乱立し、市場はどうなっていくのでしょうか。悪貨は良貨を駆逐する、といいますが。悪貨(草コイン)たちに資金が集まっている状態は健全ではない気がします。
仮想通貨バブルが終わってると思えば回避、まだまだこれから!(これからも参入者が雪だるま式に膨れ上がり、価格は再び倍々に増えていく。仮想通貨はプラスサムゲームだ。と確固たる理由をもっているの)なら購入続行。
関連項目

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